喫煙難民 -ヴェポライザーが永住の地!?-

紙タバコ→手巻きタバコを行き来し、Vapeにウン十万投資。その後もアイコス・グローと移住をするも何か違う…。そんな私が出会ったヴェポライザー。こ、これは…出会っちゃった!? そんな日々をつらつらと。

タバコ界のiPhone…それがヴェポライザーなのである。

「禁煙は意志の弱い奴がすることである!」

かの立川談志の言葉である。

 さまざま喫煙体験をして来て、早30数年。談志師匠のように、喫煙に対する強烈なアイデンティティこそないが、昨今の嫌煙ブームの中、一切、禁煙をしようと思ったことはない。禁煙とは如何なるものか…かの有名な本『禁煙セラピー』を読んだりもした。周囲の人々にインタビューをしたりもした。喫煙のメリットは全て脳が作り出すまやかしだということも熟知している。しかしだ、それでもいい。僕はタバコを吸っている時間が大好きだし、喫煙文化を愛している。

 そんな僕にも長年悪夢のように続いている問題がある。それは「喫煙」である。

 もともと僕はジョニー・サンダースというミュージシャンが好きで10代の頃にラッキーストライクを吸い始めた。よく言われる「かっこいいから!」という何とも捻りのない理由である。その後、アメスピに出会い、タバコのうまさを知り、手巻きタバコなる文化に出会った。いろいろと巻き巻きしてみて、そのおいしさや深さには目を見開くものがあったが、コンビニで買えるタバコの便利さは何ものにも変え難く、紙タバコと手巻きタバコを行き来することになる。

喫煙がルーティンに…Vapeとの出会い

 そんな中、インターネットをハブとして人類の生活は一変した。数年前には想像もしていなかったことが次々と生まれている。そして、それは「喫煙」も同様だ。社会環境の変化やテクノロジーの進化で、Vapeなるものが広まり、その世界は深まっていった。自分好みにカスタムできる機種、豊潤すぎるリキッド類。それはまるでスマホの進化のように物凄いスピードだった。それはタバコを吸うという儀式性がなくなり、ルーティンになってしまっていた僕に衝撃を与えた。何より業界の熱があった。タバコの世界の深さを知るようになってから、多くの高級タバコを試したり、シガーバーに行ったりしたが、あくまでも嗜好品。生活の一部にはならなかった。そんなモヤモヤしていた時期にVapeに出会ったのである。

 海外・国内の情報を拾いまくり、いろいろと試しまくる日々。とにかく美味しい。シーシャが好きなこともあり、ドハマリした。コイル巻きなどにも挑戦するようになったが、すごーく面倒臭くなってしまった。メンテンスをすれば良いだけの話だが、それを忘れてしまうとビックリするぐらい味が落ちる。あのコイルが焼けたような味わいはモチベーションを台無しにしてしまう。あと大きかったのはニコチンの問題、そして知れば知るほどキリがないという点。機種、リキッドと日々新商品がリリースされる。もちろん、適度に付き合えばいいのだが、性格上、うまく付き合うことができなかった。そんなこんなで吸う機会は減っていってしまった。

アイコスと心中しかけるも… 

 お次はアイコス。アメトーークのタイアップ企画がバカアタリして一大ブームとなった。「ふーん」という感じではあったが、物は試しと購入。なかなかどうして良かった。喫煙による喉のイガイガ感や咳もなくなり、すこぶる快調。アイコスをメインに使い始めて数ヶ月。久しぶりに紙タバコを吸ってみると何とも違和感。とにかく臭かった。これには驚いた。「あー、アイコスで決まりかな〜」なんて思っていたとき、知人から手巻きタバコを貰う機会があった。吸ってみると…。

「うまい!」美味しいコーヒーやお酒を飲んでいるような至福の時間が流れてしまったのだ。芳醇な香り、深い味わい。「タバコってこうだよな」とアイコス漬けの僕は深く納得してしまったのだ。となると、アイコスのケミカルな味わいが鼻に付いて仕方がない。タバコの深淵なる世界から逃げるように、グローも試してみた。非常にクリアな味わいではあるが、最後の方のポップコーンのような喫味がどうにもいただけない。

ヴェポライザーとの運命の出会い? 

 えいや!と手巻きタバコに戻ろうにも、テクノロジーによって生まれた次世代タバコのクリアさを知ってしまった僕。投げやりに手巻きタバコとアイコスを併用したりもした…。もはや四面楚歌である。

 そこに現れたのがヴェポライザーなのである。タバコ本来の芳醇な喫味と次世代タバコの良い部分がクロスオーバー。まるでiPhone! まだ出会って一週間も経っていないが、これで僕も永住かもと思える素晴らしい出会い(たぶん)。詳しくは次回に。